【あなたはどこ?】わかるの3段階

 

何かを学ぶ上では「わかる」ということが必要になってきます。

 

学校や塾でも「わかった?」と先生に聞かれることがありますし、授業や解説は「わかる」ことを目的にされています。それくらい「わかる」というのは学びにおいて重要なポイントなのです。

 

ですが、「わかる」と一口に言っても、いろんな「わかる」があります。いろんな考え方があるでしょうが、ぼくが敬愛する数学者の岡潔はこんな分け方をしています。

 

形式的にわかる

意味がわかる

意義がわかる

 

例えばこれを I go to school. という英文で考えてみましょう。

 


まず「形式的にわかる」段階の人は

I go to school.

「わたしは学校に行きます。」

 

とおさえておしまいです。せいぜい、~へ行くはgo to~と覚えるのが関の山です。

 

要するに、和訳と英文を一致させるだけということです。残念ながら多くの英語学習者は、この段階でおしまいになります。学校や学習塾、予備校の授業もその多くがそうした「わかる」にとどまっていますね。

 

もちろんこれでも英語は使えるのですが、その英語力は受験や資格試験で点数が取れるだけ、あるいは決まった表現だけしか使えないという状態になってしまいます。応用が利かないということです。

 


次にこれが「意味がわかる」段階になると、

I go to school.

「わたしは学校に通っています(学生です)」

 

とおさえるようになります。訳が変わったのがポイントではありません。英文の意味を汲み取って、それに応じた和訳を当てられるようになったというところが肝です。なぜこう理解することができるのでしょうか?

 

goは現在形なのですが、現在形というのは広く成り立つ状況を表します。なので、この英文の意味は、学校へ「行く」という単なる行為を表しているだけではなく、学校にふだんから言っている=「通っている」=学生ということです。

 

しかも、to schoolschoolaとかtheがついていません。英語では名詞を数えられないものとして使っているときには、量もしくはその名詞の概念を表すので(今回の場合は学校=学ぶという概念)学校へ「学びに」通うという意味が出てきます。

 

なので意味がわかる人にとってはこの英文は「学校へ学びに通う=学生」と捉えることができるのです。

いわゆる「意訳」というやつが理論的にできる段階といってもいいかもしれません。

 


そしてこれが「意義がわかる」段階になると、

I go to school.

に対して例えば

I went to the school.

との違いがわかるようになります。

 

時制の違いや文型の違い、名詞の使い方など、英文法全体の中での、I go to school.のどこがポイントなのか、他との違いは何かがわかるということです。優れた翻訳者や通訳者、言語学や文学の世界で英語を収めている人はこの段階の「わかる」まできていることが多いですね。

 

意義というのは、全体の中の個の一のこと。つまり、他との違いや、そのものがどう位置づくのかということがわかるということです。

 

なので、例えばこの状況ならこの表現というように、他のオプションを踏まえて適切なものを選択できる段階、違いがわかって意識的に使い分けることができる段階が「意義がわかる」状態なのです。

 


同じく英語を学ぶにしても、3段階の「わかる」があるわけで、もちろん、どこまでわかろうとするのかは人それぞれですが、英語のように人と人とのコミュニケーションに使うようなスキルであれば、できるだけ「意義がわかる」段階まで理解をし、体得したいものですね。

 

1件のコメント

  1. こんにちは。この説明、前にセミナーで教えて頂けましたので、覚えています。
    今後もこのようなプチレッスンたのしみにしています。ありがとうございます!

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